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by ランチェスター戦略実践肉屋(有)まきば 桑原一成
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他社がやりたがらない商品作りで開発してしまったロールキャベツ【汗と涙の物語】


他社がやりたがらない商品作りで

開発してしまったロールキャベツ

【汗と涙の物語】


f0121909_21093832.jpg
みなさんこんばんは。


商品開発するときは、他社との差別化、まきばの強みに当てはまっているかを考えまくっています。


今日こんなツイートをしました。



ツイート


商品開発は、単に自社が得意なものを作るんでなく、他社と比較し相対的に強みのあるものを作るべし

自分が得意な種目で100人中50番目より、

自分が不得意な種目で100人中20番目なものを探す

見つけて磨けば10番以内

そんなもの自分にはない!

範囲を狭くしいくつかの要素を組み合わせると意外と見つかる



この内容について深掘りしてゆきます。


🔴戦略編「勉強したことに従って

 ロールキャベツの開発を決意」



ある意味悲劇の始まりでした。


はじめて商品化したのは平成22年9月


まきばで作っている商品で「ロールキャベツ」があります。


どんな感じの商品か、ちょっと紹介。


これが当時作ったものを撮影した画像です。


f0121909_21224017.jpg
今でもこの当時のこと覚えてます。


これは、まだ本製造でなくて試作品したもの。


ちょっと気になる場所ありませんか?


そう、キャベツが薄くて中の肉ダネが透き通って見えるものありますよね。


当時、スーパーにどんなロールキャベツが売られてるかベンチマーク(他社の商品の調査)したとき、あまりにキャベツが厚く巻かれてて中身の肉ダネがめっちゃ小さかったのでその逆いってみよー!って考えたんです。


名付けて「薄皮あんパンのようなロールキャベツ」。


良いですねぇ~


頭で考えるだけって本当に楽ですよねぇ~


その裏にある苦労なんて全く気付いていないのでわくわくが止まりません。


■まさにまきばが作るべき要素が満載

 ロールキャベツ♪



勉強した戦略に当てはめて考えると、まさにロールキャベツはまきばが作るべき商品でした。


・手間暇がかかるので他社が作りたがらない


・結果競合他社が少ないので開発すれば採用される可能性が高い


・手間暇がかかるので高くても使ってもらえるので高い利益率を得ることができる


・ロールキャベツの肉ダネを新潟県産の豚肉に限定して希少性UP


・他社のロールキャベツはキャベツが厚く肉ダネが少ないのでその逆でキャベツを薄く肉ダネを大きくすれば人気が出るはず


また、このロールキャベツの価格設定をする際に「原価積み上げ方式」的に算出しました。


原価積み上げ方式は、かかった原材料費、手間代を積み上げて価格設定します。


このロールキャベツは、キャベツの仕入れ(市場に自分たちで引き取りに行くことが多い)からスタートするため作業工程がメチャメチャ多い。


さらにこれだけ手間のかかる商品を作れる競合他社が少なかったのでこちらの言い値が通るであろう。


今まで机上で勉強してきた知識が通用するのか、いざ勝負。


■簡単な試作でそのまま商品提案会へ!

 その結果やいかに。



先ほど画像をのせたように、試作も比較的スムーズにいったので新商品提案会に出品することにしました。


この新商品提案会というのは、2か月に一度製造メーカーが新商品をたずさえて試食提案会場に集まり、審査員の皆さんに試食をしてもらいながら商品の良さをあの手この手で紹介するというもの。


審査は3組に分かれて行われます。


朝から始まり3組全部の試食が終わるのは午後2時過ぎ頃まで。


流れを簡単に説明すると、


1組目が調理会場入りして調理を行う(約1時間)





調理した料理を試食会場へ運び、定刻になると試食が開始(約30分)


これと同時に2組目が調理会場入りして調理を行う





続いて2組目が1組目同様に試食会場に料理を運び、定刻となると試食が開始


3組目も同様です。


余談ですが、3組目になると審査員の皆さんお腹いっぱいで試食品に手が伸びません。


そんな中、空気の読めない製造メーカーさんはめちゃくちゃたくさんの量の試食を審査員にすすめまくるという荒業を繰り広げたりしています。


さて、肝心のまきばのロールキャベツ、じっくりコトコト煮込みキャベツのあんばいもばっちり。


食べやすいように1/2にカットしてお皿に盛りつけ。


商品の特徴もしっかりとポップにまとめ、セールストークは「薄皮あんパンのような肉ダネたっぷりロールキャベツ」。


いざ試食会開始。


案の定めちゃくちゃ評判が良い♪


かなりの手ごたえを感じながら会場を後にしました。


後日、試食会の結果がFAXで送られてきます。


予想した通り、高得点で無事合格。


実際の企画はおよそ3か月後です。


🔴実践

「実際に作ってみた結果どうなったか?」



計画通りにいかないからこそ人生です。


■こんなん作れるかぁ!

 製造本番になってやばいことに気づく



製造スケジュールも進んでゆき、ロールキャベツの製造となりました。


現場での本製造は今回が初めて。


大量に作る本製造は、少量作る試作とは勝手が全く違います。


理想は、一度現場で本製造をして問題ないことを確認してから商品提案するのがいいのは分かってますが、受かるかどうかも分からない商品を大量に作るわけにはいきません。


また、2か月に1度新商品を提案(2~3品)するのってかなりハード。


スピード感が求められるのでなおのこと試作のみの本製造無し状態での提案となります。


試作した順番同様に、


・キャベツの芯を抜く


・キャベツを茹でる


・ゆでたキャベツを流水で冷やす


えっと次は肉ダネをキャベツで巻くわけだけど・・・・


どうやったらいいんだ?


キャベツは当たり前だけど一個一個形が違います。


さらに、外の葉っぱは大きく、中心に来るほどに小さくなります。


だけどもロールキャベツ1個当たりのサイズは決まっているわけです。


(このいろんな形のキャベツを使ってどうやって決まった一定の形にしたらいいんだろう)


もう一つ重大な問題が発覚しました。


ロールキャベツの巻き方が分からない・・・。


試作してくれたTさんのように他の人たちはロールキャベツを巻くことができません(当然)。


それならと私が現場で試しに巻いてやる!と、肉ダネとキャベツを手に取り巻こうとしても何をどうやって巻いたらいいのかチンプンカンプン。


結局、肉ダネこねくり回しながらTさんのやり方見ながら数分かけてようやく1個。


現場の人からは、


「こんなん作れるか!試作だけして商品提案なんてするな!」


って感じの厳しい言葉。


想像してなかったやばい状態になってしまいました。


■もったいないもったいない

 捨ててなるものか!キャベツの芯



さらに悲劇は続きます。


ロールキャベツの製造の時期にちょうど天候不良だったか何かでキャベツの仕入れ値がバカ高くなったんですね。


これが野菜の怖いところです。


安いときならいいんですけど、高くなると想定外の高値になります。


(原価計算の原料価格をはるかに超えちまっている)


製造にてこずり思うように数が作れないうえに原料価格高騰です。


しかも高値で仕入れたキャベツは、芯を抜き、キャベツの外側の緑すぎる部分はカットして捨てるわけです。


(まるでお金を捨ててるようだ・・・)


そして茹でたキャベツの葉の茎の部分もこれまた固くてそのままでは巻くことができないので包丁でカット。


当時の私にとって、その茹でたキャベツの茎をカットして捨てることがあまりにもったいなくっていてもたってもいられなかった。


そこでやったのが、キャベツの茎を全部真空パックして冷凍保管。


(いつかこのキャベツの茎を使った商品を開発して、それに使おう)


今思うとあほらしい考えですが、当時は本当にキャベツが高騰し、捨てられる茎がもったいなくてもったいなくて。


結局冷凍保管して取っておいた茎は、どこにも使い道は無く、冷凍庫のスペースをとってじゃまだったんで廃棄することになりました・・・T0T


■マジか!茹でたキャベツの色が変色??

 原因やいかに?



トラブルってマジで連鎖する性質があります。


苦戦しながらのロールキャベツの巻き作業を行っていると、また現場から連絡がありました。


「茹でたキャベツの色が変色している!」


現場に行ってそのキャベツを見てみると、キャベツの中側の白い葉の部分がピンクっぽく変色している。


(マジか?これ使えない・・・)


高いキャベツがまたまたロスに。精神的に本当にキツイ。


製造工程はきっちりとしているし、キャベツの品質も問題ないのになぜ?


調べてみて分かりました。


茹でたキャベツを流水で冷やしたときの冷やしが少し足りてなかった、その余熱の作用で変色していたのでした。


ということで水をじゃんじゃんとまさに湯水のごとく使って茹でたキャベツを冷やすことに。


(水光熱費もめちゃめちゃ使うな、この商品は・・・(T0T) )


作りながら胃が痛くなりました。


■嬉しいけれど微妙な心境

【根強すぎるリピート率】



こんな痛い痛い授業料を払いながらなんとか無事ロールキャベツの納品が完了しました。


頭で考えたことを実際に実行すると想定外のことが必ず起こるということを痛感しました。


ただ、わたしの想定したコンセプトはあながち間違っていなかったようです。


というのが、秋口くらいから冬にかけてこのロールキャベツの企画が採用されるようになったから。


あるお客さまは、このまきばのロールキャベツが自分たちの発行しているカタログの人気売り上げランキング第2位になったので、なんと10月から翌年の3月まで連続掲載頂きました。


本来ならうれしぃ~!となるところですが、実際は微妙な心境でした。


とにかくメチャメチャ手間がかかるので、このロールキャベツの製造が入ると、人員が取られるので他の製造作業ができず、製造スケジュールがどんどんしんどくなってゆくから。


なので、わたしも自分の仕事をほっぽって現場の助っ人に入りキャベツのカットや重量合わせ作業。


当時、私はじめ事務員さんも自分の仕事をほっぽってロールキャベツの製造を手伝い、終わってからようやく自分の仕事に取りかかるというハードスケジュールでした。


(まきばは手作りが強みであるが、バランスが大事だな。。。)


体験から得た教訓です


■シンデレラよ、眠り続けてくれ。


みなさんの会社に特にPRしてるわけではないのに、ぼちぼち売れてる商品とかありませんか。


もしかしたらそれって「シンデレラ商品」かもしれません。


シンデレラ商品とは、本当は自社の強みのある商品であるにもかかわらず自分たちがそれに気づいていおらず力を入れていないのでPRしないからバカ売れしないけれど根強く売れ続ける商品のことです。


実は私、ロールキャベツを開発してからのここ数年、ロールキャベツの商品提案はほぼしていません。


にもかかわらず、まさに夏が終わった今、ロールキャベツの企画が入りはじめました。


人手不足が叫ばれている今、こんな手間暇のかかる商品を作れるメーカーは全国的にもどんどん減っています。


そんな中、ロールキャベツを作れるまきばは結構稀なメーカーなんだと思います。


シンデレラ商品を見つけたらそこに力を入れて自社の強みのある商品として売り上げ拡大を図るというのがセオリー。


ただ、今のまきばにロールキャベツを拡販しようという野心はほぼほぼ無い状態。


(あの辛い作業をまたやるのは・・・、ちょっと・・・・)


シンデレラは起こさず、刺激せず、ゆっくり眠って頂きたい。

by ma-ki-ba | 2019-09-11 20:46 | 日々のできごと | Comments(0)
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